昨日26日は中央線に揺られて松本へ。電車はよく揺れて、寝不足もあって少し気分が悪くなりますが、音楽祭の会場へ着けば体調も吹き飛びます。(笑)
「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」のオペラ初日です。演目はチャイコフスキー「スペードの女王」。
会場は「まつもと市民芸術館・主ホール」。この会場は初めてなのですが、ロビー大階段脇の動く歩道(エスカレータ風に昇っていて、しかも曲がっている)が面白い。全体に曲線を多用した美しいホールです。
私の座席は上手側1階バルコニーでオーケストラピットを右上から見下ろす感じ。高価な席ではないのですが、座席が隣接せず手すりもあって見やすいです。
舞台には白い巨大な額縁みたいなのが置かれています。第1幕、この額縁の中の幕が開いてオペラの開始。驚くほど舞台の奥行を深く使った演出です。この立体感はテレビ等では再現が難しいかもしれません。生で見る甲斐があります。
小澤さんの指揮は先月見たよりもオケに任せている感じ。今回は信頼できる一流のオーケストラということなのでしょう。
第1幕の広場のシーンや、第2幕の舞踏会は実に華やかな演出で、見てるだけでうきうきしてきます。舞台装置や衣装も華麗です。
このオペラは第2幕に劇中劇(舞踏会の余興に短いオペラをやるという設定。やや重苦しいオペラの中で、ここだけモーツアルトみたいな明るい音楽なのです。)があるのですが、ここには効果的にバレエ(東京シティ・バレエ団)が入ります。なんだか、かわいらしい。
第3幕は主役たち(リーザとゲルマン)の声量に圧倒されます。例の「額縁」を効果的に使った演出。ラスト、オーケストラが消えるように最後の音を終え、一瞬の静寂の後に大拍手。会場の反応も良く、終わってからもみんな興奮気味。
いやあ、実にすばらしかった。苦労してチケットを手に入れた甲斐がありました。大満足です。
帰りの中央線も揺れたけど、眠れたので行きよりはマシかな。(笑)