新国立劇場の開場15周年記念、ヴェルディの「アイーダ」、20日の公演を見に行きました。
なんといってもこの公演の特徴はフランコ・ゼフィレッリによる豪華な演出ですね。非常に大掛かり、かつ細部まで作り込まれたセット。2幕の凱旋場面では歌手・合唱・バレエ・ジュニアバレエ・助演・オーケストラの金管奏者、合わせておよそ300人+馬2頭が舞台に上がります。(ゼッフィレッリはミラノ・スカラ座などでも「アイーダ」を演出していますが、映像で見る限りでは新国立劇場のもののほうが豪華だと感じました)
また、舞台上では非常に豪華な演出であるにもかかわらず、舞台と客席の間には常に紗幕が降りており、どこか夢の中の光景のような幻想的な雰囲気もあるのが面白いです。
音楽的にも、いつものように合唱が素晴らしく、また今回のソリストも粒ぞろいで、豪華な演出に負けていません。特にアイーダ役のラトニア・ムーアは特筆すべき歌声。アムネリス役のマリアンネ・コルネッティも良かったです。
オペラとしては脇役になりがちなバレエや助演もレベルが高く、特に子供のバレエは舞踊面だけでなく演技面でもなかなかの熱演でした。
まさに「これぞオペラ!」と言いたくなるような名プロダクション。まるで夢を見ているような素晴らしい公演でした。