ウィーンフィル来日公演、最終日の9月27日サントリーホールへ行って来ました。今年の指揮者はグスターボ・ドゥダメル、個人的には昨年、ミラノ・スカラ座と来日したときのリゴレット以来です。
- リムスキー=コルサコフ:「ロシアの復活祭」序曲
- ムソルグスキー:はげ山の一夜(リムスキー=コルサコフ版)
- (休憩)
- リムスキー=コルサコフ:シェエラザード
- ヨハン・シュトラウス2世:エジプト行進曲(アンコール)
というプログラム。
いきなりの美しい音色に圧倒される「ロシアの復活祭」、アップテンポに飛ばす「はげ山の一夜」も良かったですが、なんといっても圧巻は「シェエラザード」。
ゆったりと大きなスケールで引き込まれる第1楽章、弦楽器・管楽器・打楽器のソロも夢見るように美しい第2楽章、第3楽章、そして終盤にかけてエンジン全開で駆け上がっていく第4楽章。ラスト、静かに音が消えても会場は静寂が包み、しばらくしてから皆さん我に返ったように大拍手。本当に素晴らしい演奏でした。
3年前のエッシェンバッハ、昨年のティーレマン、そして今年のドゥダメルと聴きましたが、まったく別のオーケストラのようでもあり、確かに同じウィーンフィルでもあり。自分たちのサウンドを持ちながらも指揮者の要求には忠実に応える凄いオーケストラだなあと改めて思い知らされました。
終演後、楽団が舞台から降りた後も止まない拍手に応えて、なんだか恥ずかしそうに出てくるドゥダメル。天下のウィーンフィルをブンブン振り回す堂々とした指揮ぶりとはまた別の表情が伺えて、そういうのも面白かったです。