9月11日は東京フィルハーモニー交響楽団の演奏会(第96回東京オペラシティ定期シリーズ)に行ってきました。アンドレア・バッティストーニ(指揮・28歳)と反田恭平(ピアノ・21歳)という注目の若手の共演です。
プログラムは、
- ヴェルディ:「運命の力」序曲
- ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲(ピアノ:反田恭平)
- ホロヴィッツ:ビゼー「カルメン」の主題による変奏曲(ピアニストアンコール)
- (休憩)
- ムソルグスキー(ラヴェル編):展覧会の絵
というもの。バッティストーニさんが得意のイタリアオペラで自己紹介、あとはロシアプログラムという感じでしょうか。
プログラム前半の主役はなんといっても反田恭平さんの超絶技巧。単に正確無比なテクニックだけでなく、出てくる音の色彩が素晴らしく、まさに息を飲むような演奏。ラフマニノフはオーケストラとも息が合っていて、掛け合いの楽しさが伝わってきました。アンコールのカルメン変奏曲でもテクニックを堪能。またアンコールの後も鳴り止まぬ拍手に「これで終わりですよ」って感じでピアノの鍵盤の蓋を自分で閉めたり、茶目っ気もたっぷりです。
「展覧会の絵」はバッティストーニさんの真骨頂。得意な曲なのでしょうか、スコアを置かず大きなアクションでの指揮。ラヴェルのカラフルな編曲の向こう側に、ムソルグスキーが描いた「絵」の情景が見えてくるような、とてもスケールが大きい演奏でした。
2人の若き才能を発見した気分。今後も2人の演奏をを聴くたび、このコンサートを思い出すような予感がします。