2ヶ月前のムーティ・シカゴ交響楽団「運命・巨人」コンサートの会場でチケットを買った、リッカルド・ムーティ指揮日伊国交樹立150周年記念オーケストラ。3月17日東京芸術劇場コンサートホールの公演に行ってきました。今年の東京・春・音楽祭のオープニング公演でもあります。
前半はすべてヴェルディの作品で、
- 歌劇「ナブッコ」序曲
- 歌劇「ナブッコ」第1幕より「祭りの晴れ着がもみくちゃに」
- 歌劇「アッティラ」第1幕より、アッティラのアリアとカバレッタ「ローマの前で私の魂が・・・あの境界の向こうで」
- 歌劇「マクベス」第3幕より舞曲
- 歌劇「運命の力」序曲
- 歌劇「第1回十字軍のロンバルディア人」第3幕より「エルサレムへ、エルサレムへ」
休憩を挟んで後半はボイト作曲の、
- 歌劇「メフィストフェレ」プロローグ
というプログラム。
オーケストラはムーティがイタリアの若手を集めたルイージ・ケルビーニ・ジョヴァニーレ管弦楽団と日本の若手を集めた東京春祭特別オーケストラの混成です。前半からムーティの指揮によく反応して、まさに「ムーティのイタリアオペラ」を奏でていました。
なんと言っても圧巻だったのは後半の「メフィストフェレ」。大編成のオーケストラに合唱(東京オペラシンガーズ)、児童合唱(東京少年少女合唱隊)、独唱(バス:イルダール・アブドラザコフ)、合唱の後方には金管隊と大太鼓のバンダ、そしてオルガン。まったく馴染みのない、初めて聴く作品ですが、壮大な音楽の大スペクタクルに圧倒されました。
この「メフィストフェレ」というオペラ、プロローグの後に1幕から4幕、さらにエピローグまで付く作品らしいですが、今回30分ほどのプロローグを聴いただけでもお腹いっぱいになるような大スペクタクル。いったい全部聴いたらどうなっちゃうんでしょうね。(笑)
オーケストラの名前にも付いているとおり、今年は日伊修好通商条約が締結されてから150年目。また偶然にもこの日はムーティ氏の日本で150回目のコンサートとのこと(ちなみに最初のコンサートは1975年のウィーンフィル来日公演だそうです)。そういう記念の日に、まったく知らなかった新しいオペラに出会えたこと。忘れられないコンサートになりそうです。