9月8日、NHK交響楽団の結成90周年(結成当時は新交響楽団)を記念した1日限りの演奏会。演目はマーラーの交響曲第8番「一千人の交響曲」、指揮するのはパーヴォ・ヤルヴィ、会場はNHKホールです。
NHKホールの広いステージに、さらに奥行き方向を広く取って、ぎっしりと大編成のオーケストラ、その後方に大編成の合唱・児童合唱が並びます。客席にもテレビカメラ多数。後々の放送も期待できそうですね。
パーヴォ・ヤルヴィの指揮は奇をてらうことのない王道のマーラー。オーケストラだけでなく、合唱も独唱陣もレベルが高かったと思います。ちょっとこじつけっぽいですが、2年前にミューザ川崎で聴いたこの曲が「凝縮された一千人」だとすると、今回は「開放された一千人」でしょうか。
音響ではとやかく言われることの多いNHKホールも、この大きな編成の前には「広すぎる」感じはまったくなく、良く響いていたと思います。ちなみに私の座席は2階Rブロック。目の前には巨大なパイプオルガン、すぐ後方には金管のバンダという、音のバランスはともかくとして、なかなか面白いポジションで聴くことができました。
当日は台風崩れの低気圧で大変な湿気。楽器にとっても聴衆にとっても決して良いコンディションとは言えなかったと思いますが、終演後は観客も熱狂的な反応で大いに盛り上がりました。