久しぶりのオペラは9月8日、Bunkamuraオーチャードホールでヴェルディの「オテロ」演奏会形式、アンドレア・バッティストーニ指揮東京フィルハーモニー交響楽団です。
バッティストーニ・東京フィルはコンサートで何度か聴いていますが、フルにオペラを聴くのは初めて。イタリアオペラは得意ジャンルなだけあって実に雄弁で凄みのある「オテロ」だったと思います。
ソリストではデズデーモナ役のエレーナ・モシュクが(失礼ながら)年齢を感じさせない迫力の声と演技。個人的には4年前、レオ・ヌッチと共演した、ミラノ・スカラ座の来日公演を思い出しました。ちなみに今回が初めてのデズデーモナ役とのことですが、とてもそうは思えません。
イヴァン・インヴェラルディの演じる悪役イアーゴ、エミーリア役の清水華澄さんもすごく良かったと思います。
この公演、真鍋大度さん(ライゾマティクスリサーチ)のプロジェクションマッピングによる映像演出も注目されていました。正直思ったよりも大人しいかなと思いましたが、パンフレットの絵に象徴されるような硬質な表現と、逆にソフトな表現のメリハリもあり、ストーリーの補強としてはなかなか良かったと思います。オペラの新しい上演方法として今後にも期待したいですね。