マーラー「復活」(東京芸術劇場リニューアル記念公演)

Tmt_renewal昨年の4月から閉館して全面改修していた東京芸術劇場、そのリニューアルオープン記念公演(9月1日)に行ってきました。下野竜也さん指揮の読売日本交響楽団マーラー交響曲第2番「復活」。標題的にも、またマーラーに縁が深いこのホールにとっても相応しい曲目でしょう。

建物に入ると全面リニューアルということで、まるで新しい劇場に入るような初々しさがあります。全体のデザインとしては、以前のちょっと奇抜で異空間的な、いかにも「芸術」という雰囲気から、比較的オーソドックスで重厚な雰囲気に変わったように感じました。最大の特徴だった1階から7階まで一気に上がる空中エスカレータ(ちょっと怖いんですよね)も廃止され、壁に沿って2段階に上がる方式になりました。(ただ、このエスカレータ、初日ということでトラブルが多く、乗ってるときに突然止まったり、別の意味でちょっと怖い思いをしましたが・・・)

大ホールの内装も以前よりシックな感じ。また2階と3階の中央にあったくさび型の仕切りみたいなのも無くなって、全体に見通しの良い開放的なホールになりました。

オーケストラが最初の音を鳴らした第一印象としては長めでリッチな残響と思いましたが、残響の質がすっきりしていて、大編成のオーケストラや合唱が一斉に鳴っても音が団子にならず、各楽器の音が正確に聞こえる、なかなか良い音響のホールに仕上がっているなと思いました。

下野竜也さんのマーラーは、全体に計算され構成された感じのしっかりした演奏。交響曲でこういう言い方はちょっと変かもしれませんが、音楽のストーリーがよくわかり、長い曲に全く飽きることがない素晴らしい演奏でした。第1楽章の後(譜面の指示どおりに)5分間の休止を入れていたのもちょっと珍しいかもしれませんが、この休止の意味もなんとなく判るような気がしました。ソリストで入っていた小川里美さん(ソプラノ)、清水華澄さん(メゾソプラノ)も良かったです。

客席も1階から3階までほぼ満席で、終演後も万雷の拍手が鳴り止まない、大変に盛り上がった公演でした。

唯一残念だったのは、調整スケジュールの関係でホール備え付けのパイプオルガンが使用されなかった(ステージ上に小型の楽器を置いていたようです)ことでしょうか。

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