ブログ移転(Typepadから はてなブログ へ)

こちらのブログはTypepadというサービスを使っていたのですが、なんと今月末でサービス終了とのこと。元々Movable Typeを開発したSix Apartという、ブログの元祖みたいな会社がやってたので大丈夫だと思ってたんですけどね(汗)。

移転先ははてなブログです。トップページのアドレス blog.okayan.jp は今までと変わりませんが、個々のページへのリンクは変わってしまいましたのでご了承ください。

実ははてなブログ14年前に開設してあって、ずっと放置していたのでした。「使い分けは考え中」なんて書いてありますが、こちらが本家になってしまいましたね。

移転作業はTypepad側でMovable Type形式(テキストファイル)でエクスポートして、はてなブログ側でそれをインポートして、あとは画像の移行という作業をやればよいという感じで比較的簡単でした。

ブログの記事は相変わらず忘れた頃に更新というペースかもしれませんが、今後ともよろしくお願いします。

ペーター・コンヴィチュニー「影のない女」

Konwitschny_die_frau_ohne_schattenまたまた前回の記事から大幅に時間が空いてしまいました。おまけに昨年10月の話を今(2025年2月)になって書いているという(汗)。

東京二期会リヒャルト・シュトラウス影のない女」、初日2024年10月24日に行ってきました。会場は東京文化会館大ホール、前から2列目のほぼ真ん中という特等席です。

ちなみに当初2022年に予定されていたものが新型コロナの影響で延期された公演です。

なんといってもこの公演の主役は演出家ペーター・コンヴィチュニーでしょう。個人的には「アイーダ」「エフゲニー・オネーギン」「マクベス」以来のコンヴィチュニー演出オペラ、「影のない女」としては2010年の新国立劇場公演以来となります。

コンヴィチュニーの演出ですから大幅に「読み替え」が行われています。

舞台は現代か近未来くらい。皇帝とカイコバートは敵対するマフィアのボス。バラクは遺伝子操作研究所の所長。そして妻が夫に隷属することを賛美する(現代にそぐわない)原曲終幕のフィナーレは大胆にもカット。代わりに第2幕のシーンを最後に持ってきています。

そう、これはリヒャルト・シュトラウスのオペラを元にした二次創作なのでしょう。そう思って見ればなかなかよく出来てる。間違いなく心に深く残る公演ですね。

コンヴィチュニーさんにはカーテンコールで大ブーイングが飛んでいましたが、本人は「想定内」という感じでニヤニヤしていました。

賛否両論だと思いますが、音楽の深さを生かして新しいものを作っていたと思います。伝統的な演出とは別物として楽しめばいいんじゃないかな。

アレホ・ペレスの指揮する東京交響楽団の音楽はすごく尖っていてかっこよかったです。原曲からのカットがかなり多かったようですが、正直それがあまり気にならない、元からこういう音楽だったんじゃね?みたいな気分にさせるのは演出家と指揮者の力でしょう。

ただ、もしかすると日本語字幕のせいかもしれませんが、決して「わかりやすい」演出ではなかったと思います。翻訳が悪いというよりドイツ語と日本語の多義性の違いのせいという気がします。 字幕は日本語と英語が表示されていたので英語字幕のほうも見ていましたが、やはり英語のほうがドイツ語に近い感じ。

この演出での公演は日本がワールドプレミエで今後ドイツのボンでも同じ演出で上演される予定のようですが、そちらでどういう反応になるのかも気になりますね。

骨折!

(約3年ぶりの記事がこんな内容ですいません。内容はツイッターに書いたものの転載です)

骨折!

3月25日の夜、右股関節を骨折して救急搬送、3月31日に右股関節を人工股関節に置換する手術(THA)を受け、4月23日まで入院しておりました。
現在は自宅にてリハビリ生活を送っております。
各方面に多大なご迷惑をお掛けしましたが、仕事など徐々に以前のペースに戻していこうと思います。


異常ないように見えてもヒビが入ってた?

その前、3月18日に路上で後方に転倒して、そのときは一応立てたのですが、股関節に痛みが。
3月20日に近所の整形外科を受診してレントゲン撮影。骨は正常なので痛み止めを処方され、しばらく様子を見ましょうということになりました。
そのときのレントゲン写真を後から見ると、ヒビが入っているように見えないこともないんですが、うーん、難しい😅

骨折はとても痛い

そして運命の3月25日土曜日、痛みはなかなか良くならず、月曜日にまた整形外科に行こうかなと考えてたところ。
自室でちょっと大股に歩いたところで「グキッ」という嫌な感じ。そのままベッドに倒れ込みました。
とても痛い!立てない!なんとか近くにあったiPhoneで救急車を要請。

救急車で病院に運ばれレントゲンとCT撮影。骨折で手術が必要とのこと。主治医とも相談の上、人工関節にすることに決定。全身麻酔での手術になるため内科的にもいろいろ検査して手術は31日に決定。
ただ手術までの毎日はとにかく痛い!痛い!😆

すごいぞ人工関節

そして31日の手術。まあ全身麻酔なので何も覚えてないですが無事終了。
そこそこ大きく切ったためもちろん傷の痛みはあるんですが、骨の痛みが無くなっただけでそれまでに比べれば天国ですね。なんと翌日には自分の足で立つこともできました。これは感動。すごいぞ人工関節!

筋肉は時間掛かる

骨が直っても手術と手術前の安静で筋肉はかなり弱っており、とりあえず自分の足で立てたとはいえ、最初は一歩も動けない状態。それからは少し長いリハビリの日々です。
最初は歩行器に体重を預けた状態で移動の練習。それから手すりや杖を使って歩く練習になります。
なんとか自分の足で(不安定ながらも)歩けるようになったところで、退院して今に至るというところ。一度弱った筋肉の回復には時間が掛かりそうです。

新国立劇場「セビリアの理髪師」

新国立劇場の「セビリアの理髪師」、2月14日の公演に行って来ました。配役スタッフなどは以下のとおり:

  • アルマヴィーヴァ伯爵:ルネ・バルベラ
  • ジーナ:脇園彩
  • バルトロ:パオロ・ボルドーニャ
  • フィガロ:フローリアン・センペイ
  • ドン・バジリオ:マルコ・スポッティ
  • ベルタ:加納悦子
  • フィオレッロ:吉川健一
  • 隊長:木幡雅志
  • アンブロージオ:古川和彦
  • 指揮:アントネッロ・アッレマンディ
  • 演出:ヨーゼフ・E.ケップリンガー
  • 管弦楽:東京交響楽団
  • 合唱:新国立劇場合唱団

この公演、なんといっても脇園彩さんのロジーナですね。美しい歌声だけでなく、演技面でも飛び跳ねるような元気なロジーナはケップリンガーのポップな演出にとても合っていたと思います。バルベラの伯爵、センペイのフィガロも、世界のトップレベルという感じ。

全篇楽しく大満足の公演でした。

久しぶりのオペラパレスは英語字幕が付いたり、椅子の通路沿いに手すりが付いたり、椅子にはクッションが置いてあったり、いろいろアップグレードされていました。個人的にはクッションは結構嬉しいサービスです。

ズービン・メータ指揮ベルリンフィル

11月22日、ズービン・メータ指揮ベルリンフィルハーモニー管弦楽団サントリーホールの公演に行って来ました。

曲目はブルックナーの交響曲第8番(ノヴァーク版第2稿)。

83歳のメータは杖を突いて登場。失礼ながら少々ヨボヨボした様子が、指揮台の椅子に座った途端に一変。編成の大きなオーケストラの隅から隅までに指令を出すような指揮っぷり。

ベルリンフィルの音は非常にパワフルでありながら繊細、重厚でありながら透き通るような音。比較的ゆっくり目の演奏だったと思いますが、1時間半近い演奏時間があっという間に感じます。

いやあ、凄いものを聴かせてもらいました。他のお客さんの集中っぷりもよく伝わってきて、こういうのもライブの醍醐味ですね。

 

ムーティのブラームス

1月30日、東京文化会館リッカルド・ムーティ指揮シカゴ交響楽団

というオール・ブラームス・プログラムです。

聞き慣れた曲ばかりですが、この日の演奏では改めて「ブラームス交響曲は、実はこういう曲なんだよー」って教えてくれたような、新しい感覚を味わうことができました。座席が前から3列目だったので、そのせいもあるかもしれませんね。

大変満足できる演奏会でした。

新国立劇場「トスカ」

また間が空いてしまいましたね。

7月4日は20周年記念モードの新国立劇場で「トスカ」を見てきました。

9年前にも見ている再演演出ですが、この豪華なプロダクションは何度見ても素晴らしい。今回は2階席から違う角度で見ることが出来ました。

トスカ役は10年前の「渋谷アイーダ」(ピーターコンヴィチュニー演出)以来のキャサリン・ネーグルスタッド。キュートながらも力強い歌声、そして演技も含めてアイーダとトスカというかなり性格の違う役の共通点みたいなものを感じたりしました。

他の歌手陣もすごく良かったですが、なんといっても特筆すべきはロレンツォ・ヴィオッティの指揮する東京フィルハーモニー交響楽団の詩情豊かな響き。いつもの東京フィルとは一味違う音のように感じましたが、いかにもこの作品に相応しかったと思います。まだ20代とのことですが、今後楽しみな若手指揮者を見つけた気分です。

美しいオーケストラの音に乗って素敵な歌声と豪華な演出で繰り広げられる感動的なストーリー。まさにこれぞ正統派イタリアオペラと言えるような舞台に大満足です。